台湾の家庭にほぼ100%の確率で存在している電気調理器具があります。それが電鍋。
電鍋とは発熱する外鍋に水を入れ、内鍋や蒸しカゴまたは耐熱容器を入れて使う蒸し調理装置で、蒸し料理、煮物、炊飯、食品の温めとマルチに使うことが出来ます。
しかも、計量カップ半分(150cc)程度の水を外鍋に入れ、温めたいものを電鍋に放り込んでフタをしたらスイッチオンであとは勝手に電源が切れ、5分ほど余熱で調理完了するまで待つだけ。
調理時間は外鍋に入れる水量で決まってきますが、だいたいの料理で0.5カップ以下で適当に水を入れればOKというお手軽さ。ご飯の再加熱に至ってはカップ1~2目盛りで大丈夫だそうです。
台湾には電鍋を作っている会社はたくさんあります。その中で最も有名と思われるのが大同が製造している大同電鍋です。
大同電鍋を日本で買う
以前は台湾で購入して持ち帰ることが多かった大同電鍋。日本と台湾は使っている電圧がだいたい一緒なのとコンセントの形状が一緒なのでこんなことも出来ていました。
しかし、厳密には微妙に対応電圧等が違うので日本版が欲しいところ。今は日本のYahoo ショッピングにある大同日本から購入することができます。
大同日本では電鍋を”電気釜”と呼んでいますが、ここでは”電鍋”で通します。
ちなみに日本で電気釜といえば電気炊飯器(電子ジャー)になると思うのですが、中国語では電子釜と言うそうです。
どのサイズを買うか?
日本で購入することができる大同電鍋にはMとLの2サイズがあります。
Mサイズは6合炊き、Lサイズは10合炊きというように調理できる米の量でサイズ分けされています。それぞれ6人用、10人用と言われているので
「じゃあMサイズでいいか?」
となりそうですが、ここで台湾からのアドバイスがありました。
「悪いことは言わないから10人用買っとけ」
とのこと。主に蒸し器として使用する場合はMサイズだとどうも容量が足りなくなるようです。
「Mサイズでは肉まんを並べて温めることができない!!」
ので特にこだわりがなければLサイズを買っておくと良いそうです。値段も2000円くらいしか違わないしここはLサイズを注文しましょう。
到着と開封
注文して4日ほど、宅配便で到着。配達日時も指定できて便利です。
日本専用パッケージで到着。
いてもたってもいられず早速開封します。
箱を開ければ大同ロゴが取手に刻印された輝く外蓋がこんにちは。ピカピカに磨き上げられたステンレスが眩しいです。
緩衝材を取り除き外蓋を開けると・・・
諸々の付属品が鍋の中に収められています。
付属品をリストアップすると
- 外釜と外釜ふた
- 内鍋と内鍋ふた
- スチームプレート
- 計量カップ
- しゃもじ
- 説明書
- ミニクックブック
- アース線
- 保証書
という内容になっていました。
ミニクックブックを見ると、日本ではおしゃれな家電という感じで浸透をしていこうという戦略が見て取れます。
左の取手にあるこれは何?
電鍋には左右に持ち手の取っ手がついているのですが、左側の取手だけに何やら針金がついてます。
コレ
右側にはありません。
ほらね?
初めは「なんだか知らないけど右側につける部品を忘れたのか!?台湾品質!!!」
とか思ったのですが、台湾人に聞いたところ
「それ、蓋を置くやつ」
え?蓋置き!?
ジャーン。
なんというシンプルかつ実用的な蓋置き!!
すまん。電鍋。不良品と疑って申し訳なかった。こうやって使うのね。
早速井村屋の中華まんを蒸す
とりあえず説明書もろくに読まずに使ってみよう・・・としたらよく使い方がわからないので、ここは電鍋使いの達人台湾人に使い方を聞いてみます。
「コップ半分くらいの水いれて、蒸しカゴ置いて、中華まん置いて、フタしてスイッチオン。電源切れた後5分蒸らせばOK」
という簡単な説明。
やってみましょう。
コップ半分くらいの水入れて
蒸しカゴ置いて
中華まん置いて・・・確かにMサイズだと並べておけないかも。
フタして電源オン
勝手に電源が切れるので、電源が切れたら5分ほど蒸らす。この余熱での蒸し時間が大切らしいです。
ふっくら蒸しあがりました。
皮もベトベトしてない! もちろん中まで熱々です!!
これは良い肉まんあんまん。
台湾で売られている電鍋
日本で売られている電鍋は外鍋がアルミのタイプで、台湾では少し安く売られているものです。
台湾では外鍋がステンレス製の電鍋も売られていて、これは熱の伝わりがアルミに比べて悪いため少し温まりが悪いですが、手入れがかんたんで台湾人には好まれています。
しかも、このタイプの電鍋は電源コードが取り外せて収納や掃除がかんたん。外鍋が汚れてもステンレスなのでさっと拭けばよいだけ。
結構長く使っているものですが、かんたんなお手入れで綺麗が保てます。
この写真の電鍋のように全面金属色のモダンな感じではなく、従来からの色が付いたタイプもあります。
どうしても手に入れたい場合は、台湾に行ったときに購入して持ち帰るしかないと思います。
アルミタイプ
大同の商品紹介ページで「簡配」と書かれているのが従来型のアルミタイプです。
蓋と内鍋がステンレスで、外鍋はアルミとなります。
例.
ステンレスタイプ
「不鏽鋼配件」と書かれているのが不鏽鋼=ステンレス製のタイプになります。
金属部分はほぼステンレスになっていて、未塗装のモダンタイプから新しめの塗装、さらに昔ながらのカラーリングまで揃っています。
あとは保温機能の有無や温度調節ができたりなど、今どきっぽい機能が付いたものもありますが、日本人の好みからは外れるかもしれません。
ちょっと気になるところ
少量の水を入れてスイッチポンで熱々になる電鍋ですが、少し気になるところも。
初めは少し臭い
使い始めて数回は、工業製品のような機械油の焼けるような健康に良くなさそうな匂いがします。
気になるようだったら、数回は食品を入れずに水だけで電源を入れると良いかもしれません。
数回使った後に匂いがなくなりました。
Lサイズの内鍋は巨大
Lサイズの内鍋は巨大です。10号炊きの釜なのだから当然ですが、カレー何杯分?というようなサイズです。
日本ではMサイズ用の内鍋単品を購入することが出来ないようなので、台湾に行った時に電鍋用内鍋セットを買っておくと良いかもしれません。
しばらく使うと汚れる
電鍋が来てから二年ほどほぼ毎日使用しましたが、こぼしたり、芋をそのまま蒸したりしていると結構外鍋が汚れます。
日本で売られている電鍋は外鍋がアルミなため汚れが付きやすくなっています。
実用には問題ないのですがちょっと汚い。
こんな場合は、クエン酸と水をいれてスイッチオン。
お湯になったところでブラシでこすれば、だいたい綺麗になります。
台湾では電鍋専用洗剤も売られている
本場台湾では電鍋専用洗剤「電鍋清潔劑」なる物も売られていますが、成分的には界面活性剤とクエン酸のようです。
大同純正品としても 檸檬酸電鍋清潔劑SCA306/SCA30 という製品がラインナップされています。
ちょっと置き場所に困るかもしれない大きさ
キッチン内に置き場所が少ない人には頭の痛い問題かもしれません。
やはり圧倒的な大きさ。これを機会にキッチン大掃除ということも考えて良いかも。
Amazonで電鍋の取り扱いが始まっていました。各種カラーが揃っています。
なんだかんだ言ってかなり使えそうなので是非ガンガン活用していきたいところ。Amazonにこんなレシピ本もあるようですし。
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